代表の中村です。

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本日、トレタと「Yahoo!予約 飲食店」のサービス公式連携が正式にアナウンスされました。記者説明会の会場は、数多くの媒体の記者さんたちにお越しいただいておかげさまで満席。
その後記事もいくつか出始めておりまして、何とか無事に発表が終わってホッと胸をなで下ろしております。

さて、その連携については、僕からもみなさんに直接きちんとご説明した方がよいかなと思ったのですが、それなら昨日社内向けに公開した文章をそのまま転載しちゃってもいいかも?ということで、急遽社内資料をここに掲載させていただきます。
メッセージは社員全員に向けたものになっていますが、よろしければ是非ご一読いただければ幸いです。

トレタはこれからも飲食店とお客様の双方がハッピーになれるサービスを目指していきますので、引き続きどうぞよろしくお願い致します。


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タイトル: ヤフーとトレタの連携リリース前夜に、みんなに伝えたいこと
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みなさんお疲れさまです。

いよいよ、ヤフー予約とトレタの公式連携が始まります。
いままで開発してきてくれたエンジニアの皆さん、加盟店獲得のすり合わせやローンチパートナーとの折衝に奔走してくれた営業の皆さん、そしてPRやプロモーションの準備を進めてくれた皆さんに深くお礼を申し上げます。
ここで改めて、この連携の持つ意義や、この連携にかける想いなどを共有しておきたいと思います。


【ネット予約の理想型を作る】

今回のヤフーとトレタの連携は「ネット予約の理想型を作る」ことを大きな目標としています。
そしてそれがついに、実現の一歩を踏み出すことになります。

これまでのネット予約には「それぞれの飲食店に実際にどのくらいの空席があるのかは、ネットからでは決して分からない」という超えがたい限界がありました。「ネット予約では満席表示になっているけれど、電話をしたら席が取れた」みたいな経験をした人は少なくないはずです。
これはなぜかというと、従来のネット予約サービスは全て「飲食店の予約は紙で管理されている」ことを前提に作られていて、その中の一部のテーブルだけをネット用に開放してもらうという仕組みだったから。ネットからはごく一部の空き情報しか知り得なかったのですね。
結局のところ、リアルのデータはリアルだけで閉じていて、お店の人が一つ一つ手間をかけてネットに空席情報を放流してくれていたというのがこれまでだったというわけです。

だから今までのネット予約には、大変な負荷と無理がかかっていました。その無理がかかっていたのは言うまでもなく飲食店の現場。空席情報をグルメサイトに登録し、ネット予約の受付を常時ウォッチし、受け付けた予約を手書きで台帳に記入し、一方で電話予約で満席になってしまったら即座にネットでの受付を中止するなどの作業を日常的に行うことを強いられてきました。
結果としてこれまでのネット予約にはトラブルがつきもので、「ネットで予約したのに、お店に行ったら『席がない』って言われた!」という予約事故が多発していました。去年の忘年会でも多数の「オーバーブッキング」が発生していたと聞きます。
そんな信用できない仕組みではお客様だって怖くて使えないし、飲食店だって信用が傷つくリスクを考えれば積極的には取り組めません。もちろん、特に忙しい人気店さんではそんな手間とリスクを負ってまでネット予約に対応する余裕はありません。こうしてネット予約はいつまでたっても本格的に普及しなかったというわけです。

しかし、ヤフーとトレタの連携は、その前提を大きく覆す画期的なものになります。
この連携の本質的な意義は「ヤフーが飲食店の空席情報をリアルタイムに把握できるようになる」点にあります。強力な送客力を持つポータルサイトと飲食店の予約元台帳データが「リアルタイムに直結」する世界が実現されることで店舗の予約業務は劇的に改善され、結果としてネット予約にまつわる状況は一変することになります。
お店の現場の人たちがいちいち手作業で予約可能テーブルを登録する必要もないし、入ってきたネット予約を紙台帳に転記する作業も不要です。もし電話で満席になれば、自動的にネット側の受付もストップします。今までお店の人たちがやっていた作業は、全てヤフーとトレタのサーバーが自動的に行ってくれます。

この連携によってネット予約の手間が限りなくゼロに近づくとどうなるか。お客様だけでなく、お店にとっても「ネット予約は電話予約よりも手間がかからない」理想的な予約媒体となり得ると、僕らは考えています。
ヤフーが自分のお店の空いている席に『手間なく』『自動的に』『ダブルブッキングの心配なしに』どんどん予約を埋めてくれる。お店の人は何もせず、それを眺めていさえすればよい。
そう、この連携は単なるグルメメディア(集客サービス)の進化にとどまらず、同時に飲食店の「電話予約の対応の手間」をも削減してくれるサービスでもあるのです。この連携の恩恵を受けられるのは、集客したいお店だけではありません。予約対応に追われている繁盛店さんにとっても、予約受付作業を大幅に削減する画期的な仕組みになるのです!

飲食店がネット予約を歓迎してくれれば、業界は一気に変わります。これまでネットで予約したくてもできなかった人気店・繁盛店が続々とネット予約可能店として登場し、24時間365日、簡単に予約できるようになったら?お店を利用するお客様にとっても理想的な世界が作れるはずなのです。

さらに、ポータルと席の空き情報が直結するメリットは、単なる現場の手間の削減にとどまりません。
もちろん検索大手のヤフーさんですから「今から10分後に、恵比寿で6名で入れる居酒屋さんはどこ?」という「リアルタイム空席情報」の検索ニーズにだって完璧に応えることができます。お店の人がいちいち空席情報を更新するような手間は一切ありません。全ては自動化され、極めて正確かつリアルタイムに空き状況を検索可能です。
あるいは、今年の忘年会の予約だって変わることでしょう。今までのように、片っ端からお店に電話して「12月18日19:00から15名、空いてますか?」と調べる必要はなくなります。「渋谷 12月18日19:00 15名」と検索するだけで予約可能なお店一覧が表示され、そのまま予約まで完了させることが可能になるはずです。


【ヤフーさんとトレタのこと】

実は、このヤフーさんとトレタの連携のプロジェクトは、さかのぼること2012年の暮れからスタートしました。
実現までに2年半もの期間がかかっていたことになります。
その間には、ヤフーさんで大きな組織変更があって責任者の方が入れ替わったり、僕は僕で自分で設立した前職の会社を去らなければならなくなったりと、たくさんの障害がありました。一旦連携プロジェクトが棚上げになって「なかったこと」になり、ヤフーさんとトレタが全く別の道を歩んでいた時期もありました。
しかし、やはり「ネット予約の理想形」を実現しようとする最初からのお互いの想いは共通でした。改めて2014年の7月には、双方が「やはり繋ぎましょう」「繋がないことには理想の世界は作れない」と改めて手を握ることができたわけです。

トレタは一見地味なサービスです。
これまでも「え?トレタって単に予約を管理するだけのツールでしょ?ただのお店の業務ソフトじゃん。それがなんで業界を変えるなんてことができるの?グルメメディアに比べれば全然スケールしないし事業的に面白くないと思うんだけど」という評価をいただくことが少なくありませんでした。

そうじゃないんですよ。僕らのような予約を管理するツールとグルメ媒体さんがきちんと連携することで、初めて実現できる世界があるんですよ。グルメ媒体さんだけじゃできないことがあるんですよ。
僕らは創業の前からそう言い続けてきて、それでもなかなか理解してくれない会社さんが多い中で、その価値を最も認めてくれたのはヤフーさんでした。

だから、こうしてヤフーさんと最初に連携できたことに、今さらながら深い感慨を覚えています。連携について定めた契約内容も限りなくフェアなものになっていて、あれほどの大手さんでありながらトレタと対等に連携してくれていることには感謝の言葉もありません。
開発の過程においても、僕らはかなりわがままを言わせてもらったと思っています。トレタの考える「店舗にとっての理想的な連携」のあり方をヤフーさんに強く要望して、無理を承知でそれに対応してもらったことも少なくありません。たとえそれによって開発工数が膨大になっても、それでも前向きに対応してくれたことには深く深く感謝しています。

今振り返ってみれば、当時描いていた絵と、今こうして実現された仕組みにはほとんど違いはありません。当初からの構想に近い形で実現することができました。
一方では、2年半も時間をかけたというのに今でも「画期的」と謳ってリリースできるという、飲食業界のIT化の進化の遅さに対する危機感もあるわけですが、だからこそ、僕らのこの連携が負っている意義はとても大きいのだと思っています。


【これからのこと】

この連携がリリースされたからといって、今すぐに理想のネット予約の世界が現れるわけではありません。今までネット予約に挑戦して痛い目に遭ったお店やお客様も少なくないですし、まだまだ業界全体として「ネット予約は信用できない」という認識が根強く残っています。
僕たちはそんな不信を払拭するべく、安心して便利に使ってもらえるように、システムの信頼性や使い勝手をどんどん磨いていかなければなりません。究極の姿を考えれば、足りない機能や磨きが足りないUIもたくさんあります。
この仕組みをより多くの飲食店さんに知っていただき、啓蒙活動だってしていかねばなりません。
理想の世界の実現に向けては、ここがようやくスタート地点です。

引き続きがんばっていきましょうね。これからもよろしくお願いします。