代表の中村です。
先日はRISING EXPOというピッチイベントでグランプリを頂戴してしまいまして、まだちょっと余韻が冷めておりません。皆様、本当にありがとうございました。

さて、前回も大変ご好評をいただいた「トレタかっこ」のデータ解析、早速第二弾をお届けします。
 
今回は飲食店にとっての最大の頭痛の種である「キャンセル/No Show」についてです。
キャンセルは分かるけど「No Show」ってなによ?という方。僕も飲食業界に入って5年目くらいに初めて知った言葉ですので、知らない方の方が多いかもしれませんね。

No Showとは、わかりやすく言えば「無断バックレ」です。お店へのキャンセルの連絡なしに予約をぶっちぎる方。
飲食店からすると、キャンセルはいいんです。仮に土壇場でも、キャンセル連絡を入れていただけるなら文句を言うお店は少ないでしょう。お客様にもいろいろな事情がありますから、予約したけれど急遽来られなくなってしまう方もいるわけですからね。だからキャンセルは快く受けることができるのですが、このNo Showだけは本当に困ります。

「もしかすると、ちょっと遅刻してるだけかもしれない」
そう思っちゃうと、お店としてはなかなか簡単にキャンセル扱いにして他のお客様を通してしまうわけにもいかず、別のお客様が来ても「すみません、満席でして…」とお詫びしてお帰りいただくことだってあります。そこまでして来店をお待ちしているのに、結局予約のお客様は待てど暮らせど来店しなかったり。こんなことになったら、お店の損失は計り知れません。

ということで、今回はお店にとって機会損失に直結している「キャンセル」と「No Show」についての分析結果を共有します。



■分析の概要
今回の分析も前回同様です。
  • 2014年10月1日〜2015年5月24日までにトレタに蓄積された約160万件の予約データを元に、かっこ株式会社さんが解析を行いました。
  • 個人情報は全て匿名化しており、個人名ではなくハッシュ化されたデータを用いて分析しています。
  • トレタの加盟店は「予約業態」が主ですので、ファストフードやラーメン店、カフェのような予約を取らないカジュアル系の業態は含まれておりません。
  • なお、キャンセルやNo Showは、各導入店さまがそのフラグを立てた分を対象として集計しておりますので、特にNo Showは実態よりも少なくなっている可能性があります。(キャンセルは店舗オペレーション上不可欠な操作ですので、ほぼ実態に近い数字になっていると推測できます)


■キャンセルとNo Showはどのくらい発生しているか
まずは全体像です。トレタ導入店全体として、実際どのくらいのキャンセルやNo Showが発生しているのでしょうか。

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僕自身の肌感覚からすると、キャンセル率の8%弱は「結構高いなあ」、逆にNo Showは「思ったより少ないかも」という印象です。
トレタ導入店さまは全体的に繁盛店さまが多いので、業界の中でもキャンセルは少ない方なのではないかと思っていましたが、それでいて8%は結構多いのではないかと思います。
一方のNo Showについては前項の概要でも書きましたが、店舗オペレーションの都合上、キャンセルはほぼ実数が取れているのに対して、No Showは一部取りこぼしがあるから低めになっている可能性はあります。
ちなみにこのキャンセル率とNo Show率は、トレタ導入店舗さまでしたら管理画面から自店の数字を確認できますので、トレタ導入店さまの総合計と比べてみてください。


■予約リードタイムとキャンセル/No Showの関係
次に、「予約を何日前に予約しているか」というリードタイムとキャンセル率/No Show率の関係を見てみました。

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これで見ると、当日予約におけるNo Show率が突出して高いことが分かります。それ以外の差は誤差と考えて良さそうです。
考えられるケースとしては急遽「今日、どこかご飯を食べに行こう!」となり、複数のお店を慌てて手配したはいいものの、当日ギリギリなのでキャンセルをいちいち入れるが面倒でそのままぶっちぎるとか、営業時間に入ってしまったために店舗に電話しても繋がらずそのまま放置するというような事情がありそうです。


■予約人数とキャンセル/No Showの関係
今度は角度を変えて、「何名で予約しているか」という予約人数とキャンセル/No Showの関係の分析です。

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これ面白いですね。二つの傾向が読めます。
赤い丸をつけているところが率が高めなのですが、まず2〜4名のNo Show率が高いこと、そして見事に「10人」「15人」「20人」「25人」とキリがいい人数でのキャンセル率とNo Show率が高いことが分かります。

これは多分「とりあえず押さえておくね」という予約にキャンセルとNo Showが多いのではないか、そしてそれが「2〜4名」と「5名刻み」なのではないかということが推測できます。


■コース予約とキャンセル/No Showの関係
最後に、「予約時にコースも予約しているか」とキャンセル/No Showの関係です。

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そこまで大きな差ではありませんが、どうやら、コースも予約している方の方がキャンセル率もNo Show率も下がる傾向が見えますね。
つまり、コースまで指定している予約は「具体性」が高いわけで、より具体的な予約の方がキャンセルになりづらいということが言えそうです。


■これを踏まえて、お店はどうする? 
では、キャンセルやNo Showを減らすために、お店としてはどんな対策が考えられるでしょうか。

1)当日の予約に注意
前日までの予約のNo Showを減らすより、当日のNo Show対策の方が母数が圧倒的に多い分、効果が見込めそうです。
例えば、当日予約は「予約時間を10分過ぎたら自動的にキャンセル扱いにします」のようなルールを徹底してみてはいかがでしょうか。

2)「ざっくりした予約」に注意
人数がキリが良かったり、コース指定がないという予約は、つまり「ざっくりした予約」と言えるでしょう。そういう予約は、「まだ具体性はないけれどお店が予約できなくなると困るのでとりあえず押さえておく」という予約である可能性が高いと言えます。
その類いの予約は、それ以外にも何らかの傾向は見えるはずで、例えば電話の時に「とりあえず」とか「現時点では」みたいな言葉がお客様から出たら要注意、ということもあるかもしれません。
ですので、そういう要素を整理して、その傾向に当てはまる予約の場合は「要注意」のフラグを立てておき、必ず2〜3日前に予約確認を入れるなどの対策をされるとよいかと思います。(トレタなら、↓こんなふうに「要注意」のフラグを立てるのも簡単ですからね!)
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ということで、今回の分析は以上です。
ざっくりした予約は危険、というのはなんとなく分かっていても、こうしてデータとして出てくると説得力が違うものですね。是非皆さんの店舗運営に役立てていただけたら幸いです。
 

★★★

いかがだったでしょうか。トレタでは、今後もかっこさんと力を合わせて、予約データの分析を進めていきます。
飲食業界が「勘」と「どんぶり勘定」から脱却するために、僕らにできることはまだまだたくさんあります。 
これからのトレタ&かっこに、是非ご期待ください!