(このブログはトレタエンジニア佐野のブログからの転載です)

9/28, 29にポートランドで開催されたHashiconfに参加してきた。海外のカンファレンスに参加したのは2012年のQCon SF以来か?各セッションの具体的なレポートは既に他の人が書いていたりするので私は主に全体的な感想や現場で得られた情報を書く。
ちなみに会社の金で行かせてもらえました。ありがたいことです。

感想

モチベーションの向上

何度かこの手のカンファレンスに足を運んでいるが、やはり一番の収穫はモチベーション。各セッションの内容も良いんだけど、それらは今の世の中カンファレンス自体に参加しなくても十分に得られる。リアルタイム中継もあったりするし、TL見てれば情報はゴマンと流れてくる。実際今回もNomadとOttoの発表がされたが、その日のうちに”触ってみた系”の記事が投稿されていたりした。現場でそれを聞くおもしろさはあるとは思うが、それよりもセッションの合間に他の参加者と話をして情報交換する時間が最も貴重で価値があると感じる。

今回参加して何のモチベーションになったかというと技術的欲求。というもの最近は新しい技術への情熱が少し薄れてきてしまった。例えば採用ページによくある新しい技術の羅列の文字を見るだけでお腹いっぱいになってしまっていた。ビジネス的にうまくいってるんだったら新しいことやらんでも枯れた技術で十分じゃないの、と。間違ってはいないとは思うんだが、やっぱ技術的におもしろいことやりたいなあ、と、また沸々とやる気がわいてきた。

各セッションの感想

今回はセッションの多くがhashicorp製のツール群を使った自動化であったり運用であったりの話に占められた。率直な感想として技術的には割と普通の内容ものが多かった。terraformとchefで自動化してます、とか、こんなプラグイン書いてますとか。まあhashiconfですし当然hashicorp製品に関する発表になるのは当然か…。
話を聞いていて思ったのは、海外に比べて日本人エンジニアの技術力が勝っているとは思わないが、かといって負けているとも思わなかった。日本のエンジニアも十分喋れるんじゃないかな。日本のインターネット企業の運用ノウハウを放出したら結構注目集めるんじゃないかな、と。うーむ、英語…。

海外の運用事情

セッション、および他の参加者と会話して得られた情報です。数人と話しただけで「海外の」と表現してしまうのは大げさかもしれない。Serverspec、Fluentdなど日本製のプロダクトはよく使われている模様。

インフラ

基本みんなAWS、RackSpaceやDigitalOceanを使っている人もいた。日本だとAWS、GCP、IDCFクラウド、自社クラウドあたりを聞いたりするんだが、RackSpaceやDigitalOceanが出てくるのは土地柄ですね。

DB

PostgreSQL, MySQL, PerconaServerなど。日本だと特にウェブ屋だとMySQL一択のところが多かったりするんだが、PostgreSQLがメインだったり、Percona Serverも少々使われているようだった。MongoDBなどの分散データストアは台数増えるのが嫌みたいだった。

Docker

とあるスピーカーがDocker使ってる人に挙手を求めたら会場の8割くらいが挙手。ただし”Productionで”とは言ってなかった気がするのでとりあえずみんな触ってはいるんだな、と。コンテナ化の波は確実に来ている。

CI

日本だとCI周りは外に出しやすいコンポーネントであるからか、CircleCIやTravisCIなどが主流になりつつある。でもこちらではJenkinsもよく使われいるっぽかった。リポジトリが社内にあったりするからなのかな?あとはジョブランナーとして使えるってのもあるのかもしれない。

モニタリング

PagerDuty、Datadogが当たり前のように使われていて、モニタリング周りはみんな外出しが基本なんだなあと感じた。

知らなかったソフトウェア

知らなかったもの。Wildflyはセッションの中で出てきたもの。appiumとsauce labsは他の参加者と会話してて教えてもらったもの。やっぱ私はモバイル周りの知識がないなあ…。

* Wildfly: http://wildfly.org/about/
* appium: http://appium.io/
* sauce labs: https://saucelabs.com/

Hashicorpツールの人気度合い

Hashicorp全プロダクトのDL数は2014年で600k DL、2015現在で6M DLとのこと。で、会場では各プロダクトのステッカーが配られていたんだが、その減り具合に偏りがあるのが面白かった。ステッカーの減り具≒人気度と仮定した場合、Consul、Vagrant、Terraformはかなり減っていた。つまりみんな使っているんだなー、と。そしてAtlasはすげー余っていたよ。たしかにAtlas使ってるってところは聞いたことがない。

Hashiconf社のslackチャンネル

キーノート中にhashicorp社のslackチャンネルを見る機会があったんだが、

* atlas
* deploys
* general
* music
* ops

と5つのチャンネルで業務を回しているようだった。チャットのチャンネル構成見るとその会社の社風が少しわかる。musicチャンネルに何が流れているのかが気になるね。ちなみにHashiconf会場のBGMはオアシスとブラーが多かった。hashicorpがブリットポップが好きなのか、会場のDJがブリッドポップ好きなのか。

新プロダクトについて

hashiconfで二つのプロダクトが発表された。

Nomad

Nomad。ノマド。ネイティブは「ノマッ」に近い発音をするようだ。
マルチDC/マルチリージョン対応の分散スケジューラで、コンテナ(Docker)、仮想化(Qemu/KVM)、スタンドアロンのアプリケーション(Jar)をサポートしている。今後の展望としてコンテナではwindows server containers、スタンドアロンアプリケーションではC#など、Windows系をサポート対象の視野に入れているのが興味深い。スポンサーリストにMicrosoft Azureの名前があったし、そちらの方にもアピールする必要があるのだろうか?
サンプルのコンフィグにCPU, memory, network(kbit)などを指定していたので、ホストのリソースの空き具合をみてうまく配置してくれるのかな?GoogleのBorgみたいなものかな?コンテナのスケジューラとしてはKubernetes、ECS、CoreOS(fleet, etcd)などがあるがこれらとの違いが気になるところ。

ところでNomad vs Kubernetes( https://github.com/kelseyhightower/hashiconf-2015/tree/master/demo )というセッションがあったんだが…ごめんなさい寝ちゃいました…。

Otto

OttoはVagrantの成功から学んだツールで、次の4コマンドで開発環境構築、インフラ構築、ビルド、デプロイまでを一貫して行える。

* otto dev
* otto infra
* otto build
* otto deploy

OttoはGolangで書かれていて、Vagrantを置き換えたかったってのもあるのかな、と思ったんだが、ちょっとだけ試してみたところ、実態はVagrant、Packer、Terraformのラッパーで、内部的にはこれらのツールが使われている。Serverspecと組み合わせてotto specなどができたらさらにクールかもしれない。いや、otto infraで実行されるコードの中にテストコードも仕込んだ方がいいかな。
ちょっといろいろ詰め込みすぎ感はあるが有用そうなプロダクトではある。

フォトギャラリー

Mitchell Hashimotoの説法

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Hashimoto氏のありがたい説法を聞いております。この二枚の図でHashiconfの過去〜現在とそのビジョンの多くを説明できる。

前夜祭

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ほかのボッチマンを見つけてなんとかボッチ回避。その彼とは後日また会ったけど初日に話尽くしてしまったので話す内容がなくて困るという事案が発生した。うーむ英語…。

みんなでくったメシ

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現地であった日本人エンジニアの皆様と一緒にくったメシ。上がアメリカ料理で、下がレバノン料理。うまかったよ。

街、河、公園

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いいとこだったよ。ポートランド。

最後に

会社の金で行かせてもらったので、ここでサラリーマンとしての仁義を果たさせてください。トレタは飲食店向けの予約管理システムを提供しているtoBの会社です。

現在エンジニアチームは正社員だけだと7人です。iOS、iOS、フロント、フロント、Rails、CTO、インフラ(私)という布陣です。小さい会社には珍しく分業はされているんだけど、垣根があるわけではなく、私もたまにRailsアプリケーションにPRを投げたりもしています。
※2015年10月現在の話なので、人数は随時変更されています。

もし転職を考えている方がいらっしゃいましたら連絡ください。各職種募集中です。
ちなみに現場に責任と権限がある会社なので、自分の頭で考えて自分で手を動かしたいと考えている方は特に合うと思います。社風としては良い意味で無理をしない会社です。20:00をすぎるとオフィスには人がいません。組織ですからもちろん気に入らないことや腑に落ちないことはあります。でもそれを容易に打ち消すくらい働きやすい会社です。

ご連絡お待ちしております。