明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い致します。
代表の中村です。
 
新年最初のご挨拶は、トレタのメジャーバージョンアップのお知らせです。
本日、2016年1月4日に、トレタは最新バージョン「5.0.0」を公開致しました。
今回の最大の進化は、「テーブルレイアウト(フロアマップとかフロアレイアウトとも言いますね)」の実装です。
↓こういうふうに、お店のテーブルレイアウトを作って予約を管理できるようになりました。
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この機能、待ち望んでいた店舗様も多いのではないでしょうか。トレタでも2015年の第4四半期を全てこの開発に賭けたと言っても過言ではない、過去最大の機能追加となっています。
 
 
■なぜ「今」テーブルレイアウトなのか?
トレタはリリース当初から「テーブルレイアウトによる予約管理よりも、タイムテーブル(テーブル名と時間の2軸で構成される管理画面)の方が合理的である」という考えで開発を行ってきました。
そもそも、予約を受ける人は自分のお店のテーブル配置は分かっているはずです。であれば店内空間を直感的に見せることよりも、時間軸で営業のピークや回転を直感的に理解できるようにした方がお店のオペレーション効率は上がるはずなのです。実際トレタ導入店舗様では、予約管理をテーブルレイアウトベースからタイムテーブルベースに変えただけで、お店の回転が2回転から3回転に上がるというような成功事例も多く生まれています。だから、僕らは今でも、予約管理に一番合理的なのは「タイムテーブル」であって、テーブルレイアウトは合理的な予約管理が得意ではないという考えは全く変わっていません。
しかし、様々なお店での導入が着実に進み、トレタは僕らが当初想定したよりも多種多様な活用をされるようになっているのも事実なのですね。

たとえば、トレタの機能の一つに「近接した姉妹店間で相互に送客できる」という機能があります。
この機能を活用すると、A店が予約の電話を受けた際、たとえA店は満席でも、お客様との電話を切らずにそのまま近くの姉妹店Bに予約を入れることが可能になり、満席時の予約の取りこぼしをゼロにすることが可能になります。実際、この機能を積極的に活用して、3店舗間の送客によって合計で月商400万円以上の売上アップを実現したり、とあるチェーン店ではグループ全体での店舗間送客への取り組みで月商数千万もの売上を確保している事例も出てきています。
あるいは、トレタの仕組みをそのまま使って、予約電話を店舗ではなく本部やコールセンターで対応しようという店舗様も続々と現れています。確かに、トレタを活用すれば初期コストゼロでいとも簡単にコールセンターが構築できてしまいますからね。これまでコールセンター構築など全く無縁だった小規模チェーンさんでも、コールセンターは現実的な選択肢となりつつあるのです。

このように、「店舗のテーブル配置を理解できていない人が予約を受けるケース」がどんどん増えてきています。
電話で「できるだけ他と離れた個室がいいんです」とか「窓際の席が希望です」というような相談を受けたとき、どこまできちんと対応できるかはお客様の満足度にも直結しますから、そろそろトレタでもそういう機能が必要になってきたというのが、開発の大きな背景です。
 
  
■今まで作らなかった理由
とはいえ、テーブルレイアウトの構想は実はサービスリリース直後からありました。しかしなぜ実装してこなかったかと言えば、その理由は単純で、「どうしても使いやすいものを作れなかった」ということに尽きます。
テーブルレイアウトは、そもそも二次元の情報をテーブル配置を表現するために使ってしまっていますので、そこに時間の概念を持ち込もうとするとどうしても画面構成に無理がかかります。そうなると「直感的に誰でも使えるように」「決して操作ミスが起こらないように」というトレタの基準を満たすインターフェイスが作れなくなってしまうのですね。
実際、これまでに国内だけでなく海外でリリースされているありとあらゆる予約管理ツールのテーブルレイアウトを試してみましたが、僕らが納得できるようなものは一つもありませんでした。率直な感想は「なにこれ」。「せっかく直感的にテーブル配置が分かるようにしたというのに、その一方で操作が複雑で分かりづらくなってしまっているせいで、逆に予約管理ミスが起こりそうだよね」というのが、全てのツールに共通して言えることだったのです。
そして僕らは、それと同じようなレベルのものしか作れないのであれば、絶対にリリースしないようにしようと誓っていました。

セールストークを有利にするために、あるいは他社との比較表で「○」をより多く獲得するために機能を追加するというのは、特に業務オペレーションを預かる僕らのようなサービスにとっては最大の禁じ手です。そこには甘い誘惑もたくさんありますが、でもやってしまえば自分たちのサービスの使い勝手を破綻させ、ひいてはそれを利用する店舗のオペレーションを破壊することにすら繋がりかねません。
僕らは、たとえ一部の人が便利になるのだとしても、お店の操作ミスを誘発するような機能は絶対に搭載しません。それが僕らの負っている最大の責任だと思うからです。
 
  
■上ノ郷谷のこだわりと熱意
そんな状況を突破してくれたのがCCOの上ノ郷谷です。
「やっぱりもう一度テーブルレイアウトに挑戦してみよう」と決めてからというもの、彼はその実現に全力を傾けてくれました。
  • そもそもテーブルレイアウトを必要とする人はどういう人なのか。
  • その人はどんな目的でテーブルレイアウトを使うのか。
  • 従来のタイムテーブルではなくテーブルレイアウトでなければならない理由は何か。
  • その人はそもそも何に困っているんだろう。
  • テーブルレイアウトで表示しなければならない情報はどれなのか。
  • どこまで画面表示を割り切れるのか。
彼はこんな問いかけをデザインチームはもちろんのこと、エンジニアや営業に対して常に投げかけ続け、さらには店舗様にも何度も直接ヒアリングし、丁寧に価値仮説を作り上げ、それに対する解決策としてデザインを作り出していきました。
彼の熱意はエンジニアも動かし、開発チームは12月には休日返上でオフィスに集まって完成させてくれました。ウチのエンジニアは、みな主張や個性の強いメンバーがたくさんいますが、でも共通しているのは「最高のモノを作りたい」「使う人がハッピーになるツールを作りたい」という、モノ作りにかける情熱です。
より良いサービスを作るために全員が妥協なく議論をし、試行錯誤を積み重ねた結果、ついにできあがったのがこのテーブルレイアウト機能というわけです。
 
  
■本当に良いものを作るには
結局のところ、僕が今回のこの開発プロセスを見ながら思ったのは、「本当に良いものは、まぐれ当たりからは生まれてこない」ということです。実際、テーブルレイアウトはこれまで何度も挑戦しては断念してきたわけですが、それを突破する力は「アイデア」ではなく「執念」や「熱量」だったのです。
確かに、「あっ」という驚きに満ちたアイデアが大きな問題をあっさりと解決してしまうこともこの世の中にはあります。でも、そんな魔法のようなアイデアはそうそうは転がっていないわけで、そんなものに頼って一発逆転ホームランを狙うよりも、徹底して考え抜き、議論を戦わせ、悩み、何度も作っては壊し、少しずつ改善や工夫を積み重ねていく方がよりよい答えに繋がることの方が多いのですよね。そしてそういう努力の積み重ねこそが、モノ作りの本質なんだと思うのです。
実際、できあがったものに触ってみたときのワクワク感は、トレタを最初に作ったときに劣らないほどのものでした。
やっぱり、モノにはそれを作った人たちの情熱や思いが込められるものなんですね。
 
  
■これからのこと
今回、ようやくテーブルレイアウトでもトレタらしいツールを提供できました。多分、これならトレーニングなしで誰でも使いこなせるはずです。でもトレタはまだまだこれからもどんどん進化していきます。
誰でも簡単に使えること、バグがなく安定して動くことなどを実現するために、僕らはいつも「小さく産んで大きく育てる」という開発方針を取っていますが、それは今回のテーブルレイアウトでも同じです。
まずはシンプルで使いやすいものを作りました。それが大きく育っていくのはこれからです。テーブルレイアウトで実現したいことは、まだまだ山ほど残っています。
是非飲食店の皆さまにもお試しいただき、ご要望をたくさんいただければ幸いです。
 
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新年の鏡開きの後、リリースを祝ってくす玉を割るエンジニアたち