セールスの足立です。久々のブログ投稿です。自分は前職で15年ほど飲食店の販促支援を行ってきましたので、トレタのセールスをしている今も、集客方法のご相談を受けることは少なくありません。特に販促担当といった専任担当など置けないような個人店であれば販促の他にも接客、教育、調理などやること満載でとても手が回りませんし、またコストも多くはかけることはできないかと思います。

そこで今回は昔のキャリアを駆使して「もし私自身が個人で飲食店を開店するのであれば、まずは行うであろう集客促進方法」をご紹介させていただきます。また今回この方法を試していただいた「美酒和膳ひがし中野しもみや(以下、しもみや)」さんのご協力のもと、いくつか実際の例もご紹介します。 


生ハムメロンならぬ、「生ハムいちじく」 


























前提 お店にお客さまが来ない最大の理由とは?

まずそもそもの前提としてお客様が自分のお店に来てくれていない最大の理由を確認したいと思います。答えをささっとお伝えすると、それは「お客さんの頭の中に貴店の存在がない(知らないor忘れている)」からです。なーんだ、そんなことかと思われるかもしれませんが、その前提がとても大切です。『飲食店は立地がすべて』と言われるぐらい重視されるのは、貴店の存在を知らないor忘れた人たちに、自然に目に触れてもらえる可能性が高いという優位性があるからこそなのです。ただ、現在はITという便利ツールがあり、立地のハンデを超えることも不可能ではなくなってきてはいます。(もちろん立地はいいに越したことありませんが) ともかく、 集客とは貴店を知らない人(忘れた人)に、どう知って(思い出して)もらって来店してもらうかに尽きます。


ステップ1 お店のウリを確認する。もしくは作る

では先ほどの前提のもと、まずは貴店を知ってもらうための情報を発信するにあたり必要になってくるのは、その核となる「お店のウリ」を確定させることです。

10年ほど前に、仕事でお会いしたあるチェーン店の方から「この業界に20年ほどいるけど、景気がいいときは、幅広い料理を提供するお店の人気が出るし、景気が悪いときは、財布の紐が硬くなり外食頻度が下がるので「これ食べたい」というニーズに応えられる専門店の需要増えるんだよね。予言しておくけど、これから専門店増えるよ」と言われました。 もちろん、それだけが理由ではないとは思いますが、確かにこの10年で街には「◯◯料理専門店」「◯◯バル」が増えたように思います。また従来のジャンルも、和食ではなく宮崎料理、フレンチでなくアルザス料理など細分化されていっているような気がします。

少し話はそれてしまいましたが、要は情報発信するにあたりお店のウリ=「そのお店でしか体験できない何か」があると、やはり集客はしやすいです。わかりやすいのは名物料理ですが、接客、雰囲気など他にもあると思います。先のしもみやさんの例であればお話を聞いて下記のようなウリがあり、これらをいろんな切り口でアピールしていくことにしました。 

*酒蔵コネクションを駆使しての隠れた銘酒ラインナップ
 →あえてメジャーではないものを揃え、晴れて有名なお酒になったら、あえてラインナップから外しているそう

*江戸切子など、不揃いでかわいい種類豊富なお猪口たち

*日本酒にあう他にはないメニュー(ホタテとブルーチーズを合わせた田楽など)

もし貴店にこれといったいまウリがなかったとしても、SNSでの拡散を見越した見栄えのする料理(たとえば量をオーバーにする、派手にする)や、接客の演出で工夫することで新たに名物を創るのもありかもしれません。 逆にウリが多すぎるのも、お客さまからは何が体験出来るお店か、わかりづらくなるので問題ですので絞った方がいいと思います。


不揃いお猪口から好きなものを選べます




















おたまじゃくしの足が!?思わず写真を撮りたくなります


























ステップ2 無料でできる紹介ページの整備

情報を発信、拡散するにあたり、誘導する貴店の紹介ページを用意します。ここはお店の情報をストックされる場所、いわばホームベースです。1番はお店のホームページを作ることが出来ればいいのですが、取り急ぎコストかけたくなければ、favyやブログツール、多少制限ありますがfacebookページなどのSNSをホームページ代わりに活用しても良いかと思います。また、貴店の紹介ページへ誘導するための googleマイビジネスでのスポット登録や、ぐるなび、食べログなどのグルメサイトへの登録も無料で出来るものはできるだけしましょう。特に、食べログは地図や営業日などの基本情報をユーザーに改変されないようにしておくとよいと思います。 

しもみやさんの例では、既に活用されているオフィシャルページがありましたので、好評価がついている食べログページを店舗会員登録(無料)して整備し、オフィシャルページへの誘導を図りました。

店舗会員登録をして、食べログ紹介ページの写真、本文を修正
37
オフィシャルページへのリンク設置例     
13
(参照        


ステップ3 SNSを活用してお客さまコミュニティを作る

ある人から『情報を評判にするには、温めてから拡散するのが有効』と聞いたことがあります。「温める」とは単に一方的な発信をしつづけるのではなく、実際に自分のお店をよいと思ってる人を巻き込んで、その人たちを充分に満足させてから、その人たちから情報拡散してもらうといいということです。
つまり、小さなお店の場合は、まずは既に貴店(または貴方の)のファンとなっている人のコミュニティを作ります。そして、そのコミュニティから外へ拡散してもらうことで、「お店→不特定多数のお客様」という情報発信でなく、「ファン→ファンの知人」へと自分の知ってる誰かのおすすめのお店として拡散してもらうのです。この手法はSNSが普及した今はとてもやりやすくなりました。

しもみやさんの例を挙げますと、おかみさんがコツコツと貯めて毎月メールマガジンを送っているお客様リストがありました。それもいいのですが、メールだとどうしても一方通行にまたメールが届く人以外の拡散力が弱まってしまいます。女将さんがfacebookをされていて既にfacebookページを立ち上げていたこともあり、facebookのグループページの活用を提案しました。(具体的には下記のような形で行いました)

しもみやファン専用の非公開グループを作成する
限定感でファン心理をくすぐる
55


②友達、メールアドレスリストを活用して招待しメンバーを増やす
「お気軽に退会ください」との文言はコミュニティに記載しておくこと

③来店者と積極的にfacebook友達申請して、リピーター候補をどんどん補充する 

スライド1

しもみやさんの場合は女将さんがコツコツ貯めていたリストなどを活用して招待し、あれよという間にメンバーは250名を超えるコミュニティとなりました。女将さんはこのコミュニティにて、下記のような毎日の情報発信はもちろん、新メニューの相談やビール工場見学会などのイベントを実施するなどフル活用しています。 

 このような形で、SNS上でファンコミュニティを作れると、常連同士が仲良くなることでの来店促進や自然とタイムラインに流れることで思い出してもらうきっかけになったり、またコミュニティの参加者が新しい方を連れてくるといった流れも出来てきます。そうなると不特定多数をターゲットに集客するよりも、集客が安定していくと思います。



集客施策行う上での2つの注意点

最後に集客施策を打つ上での注意点をいくつかお伝えしておきます。
まず集客するターゲットを考えなくてはいけません。お店に必要なお客さまは「お店に合ったお客さま」です。皆さんも、数だけを追い求めて思い切った特典でお客さまを集めても、なかなかリピーター獲得にはつながらなかったという経験をお持ちではないでしょうか。どんな人が自分のファンになるかを想定して集客することは大切です。その上でもファンの人に連れてきてもらう人はリピーターやファンになりやすい傾向があると思います。

また、集客施策はお店の中身の整備を行った最後に行うことをおすすめします。それなしに集客施策を行うのは穴の空いたバケツに水を入れるようなものだからです。結局のところ、どんなに逆立ちしても今回ご紹介させていただいたような集客施策は、飲食店にとっての枝葉でしかなく、やはり本丸は、実際に来てもらったお客さまにどう満足していただいて、またぜひ来たいと思わせられるかなのだと思います。

私は他にはないちょっと奇抜なラーメンを提供しているあるラーメン屋のリピーターになりました。実はそれは奇抜なラーメンを食べたさにではなく、シンプルな中華そばを食べに行くために通っています。いきさつとしては、きっかけはその奇抜なラーメン食べたさだったのですが、常連らしき人が食べている中華そばを美味しそうだなと思い、2回目に頼んでハマったという流れです。これは私の推測ですが、そのお店は集客のためのメニューとリピーター向けのメニューを意図的に分けているのではないかと思っています。おそらくシンプルな中華そばをウリとしていたならば、私はそのお店を知ることもなく、最初の来店をしていなかったからです。

しもみやさんも、私が少しお手伝いする前から来店されたお客様に喜んでもらうための工夫をたくさんされていました。だからこそ、すぐに大勢の方が参加されるファンコミュニティが形成できたのだと思います。思い出せば、そもそも私としもみやさんのご縁も、ある強烈なしもみやファンの方からのご紹介でした。おかげで私は隠れた銘酒や他では味わえない料理を提供できるお店と出会えたわけです。


次回来た時の参考に出来るよう、その日飲んだお酒をメモして渡してもらえます




















いかがでしたでしょうか?今回はお金をかけないでできる集客施策の一例をご紹介させていただきました。
ということで、皆さんも、多くの固定ファンが集う、ぜひ「美酒和膳ひがし中野しもみや 」さんへ行かれてみてはどうでしょうか?
(あれ?いつの間にか、自分もしもみやさんの宣伝してる・・・w)

関連ランキング:割烹・小料理 | 東中野駅落合駅中野坂上駅