こんにちは。オペレーションアドバイザーの鈴木です。
トレタの活用を通じて蓄積される数多くのお店の予約管理ノウハウを整理して、導入店のみなさまに還元していくというミッションをいただき、毎日コツコツと活動を続けています。

このブログでは、日々の活動のなかで私が気づいたことを取り上げさせていただいています。今回は「顧客管理編」の第二回として、顧客情報を集めるためのさまざまな工夫についてご紹介したいと思います。
第一回「常連さまを増やして売上を伸ばす顧客データ活用の『極意』 」を未読の方はこちらからどうぞ。

と、その前に。

ひとくちに「顧客情報」といっても、いろんなものがあります。これを私なりに分類して整理してみると、次のようなものになると思います。

A. 全体データ
B. 個別データ

Aは、たとえば日別の来客数や売上、性別・年齢層ごとの集計データのことです。
一方のBは、それぞれのお客さまごとの情報です。
そして、この「個別データ」も、さらに次のように細かく分類できると思います。

①プロフィール情報:
お客さまのお名前、電話番号、メールアドレス、誕生日など

②オーダー情報:
お客さまごとの注文内容、会計情報など

③パーソナル情報:
料理の好み、趣味など

このうちの②は、トレタとPOSレジの連携機能「POSコネクト」や、以前に紹介した「伝票ログ」の活用で集めることが可能ですね。

①は、トレタで予約を入力していけば、基本的な情報は自動的に溜めることができます。しかし、電話予約でメールアドレスを聞いたり、お祝いの席としての予約でもなければ誕生日や結婚記念日などを聞いたりすることもないでしょう。

さらに③は、接客を通じて、はじめて集めることができる情報がほとんどです。待っていて集まることは、まずありません。しかし、顧客満足度を向上したり「常連化」を実現するカギを握るのが、この情報ですね。

こうしたお客さま情報のなかで、どんな情報を主に集めていくか。それは、お店の業態や業種、お店が目指す方向性などによって異なると思います。

また、お店の店長やマネージャーがスタッフのみなさんに「顧客情報を集めよう」と漠然と呼びかけるだけで集められるものじゃありません。具体的にどういう情報を、どうやって集めるのか。ある程度「仕組み化」することが大切になってくるのではないでしょうか。

では、実際にどんな方法で顧客情報を集めることに成功しているのか。いくつかのケースを見ていきましょう。

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朝礼の工夫で顧客データを集めるムードをつくる

みなさんのお店では、朝礼でどんなお話をしていますか?

一般的な朝礼だと「今日は予約が◯◯組入っています。おすすめメニューは◯◯で、品切れしているのは◯◯で」という伝達で終わることが多いようです。が、顧客情報を積極的に集めて活用しよう!っていうお店の場合は違います。

ある焼肉レストランの場合、朝礼で具体的に「今日はAさんとBさん、Cさんが来られます」とお客さまのお名前を挙げて「Bさんは3回目のご来店ですが、顧客情報に何も入っていないので、担当の方は『好き嫌い』だけでも尋ねてみて入力してみてくださいね」というふうに指示を出しています。

指示されたスタッフとしては、その日の目標ができるわけです。しかも「何かを訊く」ではなく「好き嫌いを訊く」というふうに、やることが明確なので、やりやすいんですね。

もしもダメだったとしても「次はこうしよう」って反省したり、スタッフ同士で「こういうふうに話しかけるといいよ」というふうな会話はしぜんに生まれたりもします。
それに、そのスタッフの、客層の得手不得手もわかってきたりもするので、担当を決める場合などの参考にもなります。

こちらの焼肉店に伺うと「みんな楽しんで情報を集めて、トレタに入力しています」とのことです。ちょっとしたゲームのような感覚の仕組みにすることで「パーソナル情報」をたくさん集めることに成功している例だと思います。

お客さまの写真をiPadで撮影させていただくコツ

お客さまへのおもてなしとして、来店2〜3回目の方にも、ちゃんとお名前を呼んで「◯◯さま、いらっしゃいませ」と挨拶したいーーと、そうに考えている方は多いと思います。

トレタはもちろん予約台帳があれば、ご予約のお名前が事前にわかります。しかし、何人かで来店された場合、どの方が予約した方か、どうやって見極めますか?
そんなときトレタの顧客台帳に、その方の顔写真があるといいですよね。

とある居酒屋さんでは、ご家族での会食や飲み会のとき「じゃあ、写真撮りましょうか?」と言って、iPadでグループ写真を撮るのだそうです。そして「じゃあ、写真をメールで送りますのでメールアドレス教えていただけますか?」と言って、予約した方の写真だけでなく、メールアドレスも集めているわけです。

もちろん断られることもあるわけですが、この場面でメールアドレスを教えてくれるような方であれば、リピートする可能性がとても高いと考えられます。臆せず続けることが大切だということですね。

また、あるしゃぶしゃぶ店では「お客さまのお顔を全スタッフで覚えていたいので、お写真を撮らせてください」と真正面から協力のお願いをしているそうです。もちろん、来店した方すべてというわけではなく、ある程度お店のスタッフと親しくなった段階でお願いしているそうなので、了解いただくことが多いのではないでしょうか。


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それに、こうしたお願いそのものが「あなたのことをちゃんと覚えたい」というお店の意思表示でもありますし、お客さまにも「特別感」を抱いていただける絶好の施策だといえそうです。

ちなみに、絵を描くのが得意だという場合は、写真ではなく似顔絵を添えるという方法もあります。実際、私が担当しているお店のなかには、店長が常連さまの似顔絵を描きためているという例があります。

また、もしもスタッフさんのなかに絵心のある方がいるようなら描いてもらうという方法もありますね。そうすると、もしかするとスタッフさんのモチベーションを上げるという効果にもつながっていきそうです。


名刺交換の意外に大きなメリットとは

お客さまの情報を集めるために、どちらのお店でも必ずといっていいほどやっているのが「名刺交換」だと思います。
この名刺、上手に使うと、顧客情報の収集になるだけではなく、リピートを促進したり「常連さま候補」の方を見つけることにも役立ちます。

私が聞いたかぎりでは、だいたい名刺を10枚配ったら、返ってくるのは1枚ぐらいのようです。情報収集の方法としては、あまり効率はよくありません。

ほとんどのお客さまは、ふだん飲食をするときって仕事外の「オフ」の状態です。それに食事中なので、鞄が手元にないケースが多い。だから、名刺を差し出されても返さない・返せない場面が多いのは当然なんです。

にもかかわらずお客さまが名刺を返してくださったとしたら、それは「このお店が気に入ったから私のことを覚えておいてね」というサインだと考えていいと思います。二度と行かないって思ったら、絶対に名刺を渡すことなんてしませんから。

だから、名刺をくださったお客さまに関しては、ものすごく手厚くおもてなしをしよう、と。そんな考え方を元にして、ある和食店では獲得枚数を目標に設定して、積極的に名刺交換をしているのだそうです。


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また、これは情報収集から少しズレますが、とある鳥料理専門店ではスタッフ全員に名刺を持たせ、接客していて「この人にリピートしてもらいたいな」と思ったら、自分の名刺に日付を書いて「次にこの名刺を持ってきてもらえたら、ちょっと何かサービスします」と言って渡すんです。

そのときにお客さまが自分の名刺を返してくださったら幸いですし、クーポンのように利用していただいても、リピートにつながるから問題はありません。名刺を配るのであれば、そこにきちんと明確な意図をもってやることが大切だということです。

いずれにしても、お客さまに関する情報は、ある程度までお客さまとの距離を縮めなければ集まりません。
とはいえ「ねばならない」といった義務的な仕事にしてしまったのでは、スタッフのみなさんの協力を得ることは難しいでしょう。

基本的に、お客さまへのおもてなしは「される人」だけではなく「する人」にとっても楽しいもののはず。スタッフのみなさんのモチベーションにもつながるように、それぞれのお店の業態や客層に合った方法を試してみることをおすすめしたいと思います。