こんにちは。オペレーションアドバイザーの鈴木です。
トレタの活用を通じて蓄積される数多くのお店の予約管理ノウハウを整理して、導入店のみなさまに還元していくというミッションをいただき、毎日コツコツと活動を続けています。

このブログでは、日々の活動のなかで私が気づいたことを取り上げています。
前回は「顧客管理編」の二回目として「おもてなしに役立つ『顧客データ』の一歩進んだ集め方 」をお届けしましたが、思いのほか多くの反響をいただきましたので、今回も顧客情報を集めるためのさまざまなテクニックについて引き続きご紹介したいと思います。
カジュアルなお店から高級店までと幅広いお店で使われている手法ですので、このなかからご自身のお店に合った手法を見つけていただけると幸いです。

まずは、カジュアルなお店でよく使われている高度な手法をご紹介いたします。

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パーソナル情報をゲットするために「お客さまとの距離を縮める手法」

たとえば、急にお店が忙しくなってしまい、お料理の提供が遅れてしまうような場合があると思います。そういうときは、なかなか「おもてなし」にまで気が回らないかも知れませんが、こういうときこそ逆に、お客さまとの距離を縮めるチャンスだったりします。

①料理が遅れていて、お皿が空の状態に近いことに気づく
②すぐに提供が遅くなってしまっていることを謝りに行く

大抵のお客さまは「大丈夫ですよー」と応えてくださると思いますが、ここでやめてしまったら”気がきく店員さん”と思われるだけで終わってしまいます。
ここから一気に距離を縮めていきます。

③3分以内に、つなぎとしてすぐ出せるおつまみをプレゼントする
④料理が出る少し前に、もう一度そのテーブルに行き、遅れている料理がもうじき出ることを伝える
⑤料理を持っていくと同時に遅れてしまったことを丁寧に謝る
⑥お食事の途中で改めてコミュニケーションを取りに行く

ここでは「お待たせして申し訳ありませんでした」「お味はいかがですか」と、このふたつをお伺いするだけで十分です。

おそらく①〜⑥の間は、10分〜15分ほどです。この短い時間のなかで接客回数を増やして、濃くフォローをすることで、お客さまはネガティブな気持ちからポジティブな気持ちになります。そこから距離感が縮まり、思いもよらない情報を手に入れることが多いようです。

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敬語を崩すタイミングを作る事でファンをつくる

さらにコミュニケーションスキルが高くないとできない高度な技もご紹介しておきましょう。
お客さまには、つねに丁寧なサービスを心がけるのが当たり前です。なので、敬語での接客が基本中の基本ですよね。

ただ、タイミングを見計らって、ラフな丁寧語を入れることでお客さまに親近感を持っていただき、楽しんでいただくという方法もあります。これによって、お客さまとの距離をぐっと縮めて、気軽にさまざまなお話ができるようになるわけです。
では、どんなふうにやるのか。とあるイタリアンバルの社長は、次のようなタイミングで、あえて敬語を外すようにしているのだそうです。

・ツッコミをする時
・ノリツッコミをする時
・むちゃぶりする時
・お客さまをいじる時

もちろん、ある程度はお客さまを選ばなければなりませんが、ここぞ!というチャンスタイムには、丁寧語を崩した言葉、短い言葉(コラ!でたー!など)とオーバーリアクションで笑いを取りにいくと、より距離が縮まるケースがあるといいます。

なお、笑いをとった後、欲張ってもう一個笑いを取りに行くとかなりの確率でスベるので、盛り上がっている間に自分はサッと消えることが理想だそうです。

とても高度ですね。カジュアルなお店だからできることではありますが、ものすごく高度なコミュニケーションをとりながら、接客をされていることに私はとても感動をしました。

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お料理のオーダー時に注目をするだけでパーソナル情報をゲット

では、高級店はどのようなことをやっているのでしょうか。いくつかの例をあげてみましょう。

①オーダー時に好き嫌いを確認する
これだけで好き嫌いは把握できますが、こと細かく教えてくださるお客さまはそれほど多くはありません。

私の話になりますが、先日、高級焼き鳥屋さんに二人で食事に行った時に「好き嫌いは?」と尋ねられて、二人とも「ありません」と答えました。しかし、先付けにセロリが出てきたんですよね。私は大好物なのですが、連れはセロリが苦手で、申し訳ないのですが残してしまいました。

焼き鳥屋さんに行って、好き嫌いを聞かれて「セロリです」と答える人はまずいません。しかし、お店にとってはそれも、お客さまの嗜好を把握するための貴重な情報です。
こんな場合、ある高級料理店では、お客さまが残してしまったメニューをしっかり記録しておくことで、お客さまの好き嫌い情報を蓄積していっているのだそうです。

②コース内容で記念日をゲット
ご夫婦またはカップルで来店されて、アニバーサルなコースやメニューのなかでランクの高いコースをオーダーされた場合、あるフレンチレストランでは決まって「今日は何かの記念日ですか?」と伺うようにしているといいます。
こういった場合、結婚記念日やどちらかのお誕生日というケースが多いからです。

そして間違いなく記念日や誕生日だった場合「おめでとうございます」の一言を添えられるだけではなく、さり気なくお客さまの記念日情報を聞き出すことにつながっていくわけですね。

同様に、ワインの生産年のこだわりや、ドレスアップしているかどうかについても、しっかり目にとめておくと手がかりになりそうです。

③メニューに迷っていたら次回来店でチャンス!
こちらはカジュアル店でも高級店でもどちらでも使えるテクニックですが、メニューでどちらを頼もうか迷っている時があった場合、その悩んでいたメニューとオーダーしたメニューをメモしておくといいそうです。

ご想像の通りですが、このメモは次回のご来店に使えます。「前回は○○で迷っていらっしゃいましたよ」とおすすめすることもできますし、何より「あなたのことを覚えていますよ」とメッセージを送ることができます。


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以上、すべて実践的な方法なのですが、かといって、どんなお店でも・どんな人でも簡単に実行できるというものではなさそうです。しかし、これらが実行できた時の快感は計り知れないと思います。
スタッフのみなさんのモチベーションにもつながるように、それぞれのお店の業態や客層に合った方法を試してみることをおすすめします。