東京・青山の一等地に3店舗を構える焼鳥店「ひごの屋」が、今年2月、創業50周年を迎えました。
「トレタ」の初期からの導入店舗さまでもある同店が、飲食店激戦区のひとつでもある青山で、50年間続けてこられた秘訣はどこにあるのでしょうか。
「ひごの屋」を経営する㈱長谷場商事の副社長・長谷場大亮さんにお話を伺いました。


DSC00017

ひごの屋と青山エリアの50年


ーーー創業50周年、おめでとうございます。

ありがとうございます。おかげさまで何とか生き残ることができたっていう感じです。創業当時の、うちの両親(注:父親が社長、母親が専務)の写真を見たりすると、ああ長かったんだなぁって思いますねぇ。
DSC00042
▲ひごの屋(㈱長谷場商事)取締役副社長・長谷場大亮さん

ーーー創業は1967年2月。その頃の青山はどんなエリアだったんでしょうか。

まだ都電が走っていた頃で、青山がおしゃれな街になりはじめていた頃だそうです。そんな時期に、脱サラした親父と、もともと銀座でママをやっていたおふくろが、表参道の交差点の地下で「ポニーカード」っていう名前のスナックを開いたのが始まりです。

ーーー当時のスナックは、いまの感覚のものとは違いますね。

そうですね、マスターとママがいて、お酒と軽食を出すっていうスタイルで。青山学院がすぐ近くなので学生がいつも溜まってて、ことあるたびに喧嘩が始まる、みたいな(笑)。
で、そこで10年やってきて、店が手狭になってきたので移転してきたのが、いまの青山本店の場所。最初はパブみたいな感じだったけど、1年後に「肥後ばってん」っていう串焼き屋に業態を変えたっていう話です。
16651161_1323881340981307_1534783502_o
▲オープンした当時のスナック「ポニーカード」

ーーーパブから串焼き店っていうのは、かなり大きな方向転換ですね。

当時はまだ串焼き業態が流行り始めた頃で、青山には1店もなかったらしいんですよね。なので誰かが始める前にやってしまおうって。
何しろ、世の中を見回しても客単価3000円台っていうお店が少なかったと。当時の3000円って、学生にはなかなか払えないけど、サラリーマンなら苦もなく払える、と。そういう金額設定にして、大人たちがリラックスできる場所にしようって考えたみたいです。
話によると、いまみたいに居酒屋チェーンがまだ広まっていなかったので結構な評判になって、直営店を増やしたりフランチャイズ店ができたりしたんですが、10年ぐらい経ってからフランチャイジーに業態含めて「肥後ばってん」を売却して、鶏をメインにした「ひごの屋」としてスタートして現在に至るという感じですね。

ーーー直営店やフランチャイズを整理して、現在の3店舗(青山本店、表参道店、外苑前店)に集約した形ですね。あえて近隣エリアだけにしたのは理由がありますか。

同じエリアに固めて出店することで、いち早く青山を自分のテリトリーにしたかったから、というのがひとつの狙いだったみたいです。と同時に「お店の席数を大きくする」という感覚があったみたいで。「こっちいっぱいだけど、あっち空いてるから」って言いたいから、あえて徒歩圏内にお店を集中させたっていうんです。そういう「親切にしようぜ」みたいな気持ちが、うちの店づくりの中心にあって、それって今もぜんぜん変わってないんです。

「親切にされたら嬉しいよね」50年間受け継がれてきた考え方


ーーーお客さまに親切にすること。つまり「接客」ですね。だからこそ50年間続いてきたということなのかも知れませんね。

「人から親切にされたら嬉しいよね」っていう、そういう考え方ですね。スナックを開いてから表現方法はいろいろ変わってきたけど、中心にある「気持ち」は変わっていないんです。
極端にいえば、料理は何でも良かったんじゃないかと。大切なのは「楽しい時間」をお客さまに過ごしてもらうことで、より楽しいものにするために「美味しい料理」があったらいいっていう考え方です。

higonoya01
▲創業したころの社長と専務(長谷場さんのご両親)

ーーーその考え方が、スナック時代から変わっていないのがスゴい。とくに社長からそう言われているわけではないですよね。

一切言われてませんし、いま僕自身もそういうことを言ったりしていません。DNAっていうか、何かみんな自然にそうなってる感じです。どうやったらお客さまに「嬉しい」って言ってもらえるか、安心して楽しんでもらえるか。店長も皆そんなことばかり考えているし、スタッフに指導するときも「こうやったら喜ばれるよね」っていうことを言ってる。ほんと、それだけです。

ーーー実際に、その考え方が接客面に生かされているわけですね。

僕たちはたとえば、焼き鳥のオーダーが多すぎたりしたら、お客さまに「ちょっと多いですよ」ってアドバイスするんです。「足りなかったら言ってくださいね」って。
それに、もう30年ぐらい前に、お通しを3種類用意して選んだり断ったりできる仕組みを作ったんですが、これも同じです。 無理強いは絶対にしません。まぁ、なるべくなら断られたくないから頑張って美味しそうに作るわけですが(笑)。
ちなみにウチの店ではチラシを配ったり、外の人を中に呼び込むために何かするっていうことをしたことがないんです。それよりも、今ここに座っている人たちに喜んでもらおうって。そうして、もう一回来てもらったり、お連れさまが誰か別の人を連れてきてくださったほうが絶対にいいわけですからね。
DSC00102

ーーーその一方、この50年の間に変わったことって何かありますか。

変わったのは「道具」だけですね。お客さまとコミュニケーションするためのツールは変わりました。電話や手紙から、メールやTwitter、Facebookのメッセージに。でも、レコードがCDに変わったようなもので、やってることは何も変わってません。
「トレタ」を導入したのも同じです。顧客台帳を作って、みんなで共有したいっていうのが、そもそもの狙いです。そうしたら、もっとお客さまと近づけるし、何かもっと喜んでもらえることができるんじゃないかって。
じつは最初、さすがに社長は難色を示すかと思っていたんですよね、アナログ人間だし。でも「トレタ」の話をしたら珍しく即答で「やれ」っていうんです。「俺が若かったころにやりたかったことが、これを使えばできそうじゃないか」って。うちが大切にしてきた接客のスタンスと「トレタ」が実現するものって、すごく似ているんですよね。

ーーーでは最後に、これからの「ひごの屋」の目標を教えてください。

僕たちは、これから先もお客さまのなかで、これまでと同じ場所にいたいと思っています。お客さまの感覚や世の中が変わることで、表現の仕方が変わったり、客単価がかわったり、表面上の変化はいろいろあるとは思います。でも、その時代その時代のお客さまが、安心できて、嬉しいことをしていく。その結果、この店では気が抜ける、肩肘張らずに時間を過ごせる、と。いつまでもそんな位置づけの店でありたいです。

16650147_1323880907648017_973896212_n
▲「肥後ばってん」時代、幼少時代の長谷場さんと社長

ーーーーーーーーーー


この2月、創業50周年を迎えた「ひごの屋」さんでは「還元祭」として、2月22日(水)23日(木)の両日、最大50%の確率で当日の会計が50%OFFになるクジ引きを実施します。
当日ひごの屋に来店したら、1組につき1回、その場ですぐにクジ引きを行い、内容によってその日の会計を「50%」から「5%」までの間で割引を実施するというものです。
201702_50周年ポスター
「40周年のときに同じことをやって社長からエラい怒られた企画なんですけど、そのときに冗談でお客さまと『じゃあ50周年のときは50%OFFだねぇ』なんて話していたので、そのまんまやっちゃえ!って。ただ、50%OFFがどんどん当たったらどうしようかと、じつはちょっと怖いんですけど(笑)」と長谷場さんは言います。

この2日間に限って2時間制。予約は8人までという制限がつきますが、これも「ひとりでも多くの方にクジ引きを楽しんでもらいたい」からだそう。
ちなみに、当日来店した人には、もれなく1年間有効の「初回焼鳥半額券」を配布するとか。
この機会にぜひ「ひごの屋」で、楽しい時間を過ごしてみませんか?


ご予約はこちらから
ひごの屋 青山本店 https://yoyaku.toreta.in/higo-aoyamahonten/#/
ひごの屋 表参道店 https://yoyaku.toreta.in/higo-omotesando/#/
ひごの屋 外苑前店 https://yoyaku.toreta.in/higo-gaienmae/#/
2017-02-16-10-48-11
2017-02-16-10-48-17
2017-02-16-10-48-27