前編はこちら → http://toreta.blog.jp/archives/72852176.html
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この夏、中目黒にオープンしていた2カ月限定レストラン「summer supper」。その企画・プロデュースを手掛けた田中開さんの「No Showがいちばん怖い」という不安を解消するべく、トレタ社内でスペシャルプロジェクトが立ち上がりました。

前編でお伝えしたとおり、予約と同時に前受金(保証金)を預かるデポジット機能がある「トレタペイメント」を特別に無償提供し、その設定までお手伝いしたのでした。
その効果はどうだったのでしょうか。

ちなみに、デポジット決済を組み込んだsummer supperのウェブ予約ページがこちらです。
in_summer_#_
そして、予約日の選択画面に進むと、
in_summer_#_reserve-info
「印のあるお日にちは、ご予約時にデポジット決済が必要となります」
と表示されています。

トレタのデポジット機能は、特定の日付や期間などを自由に選ぶことができます。今回、summer supper でデポジット予約を設定したのは、日付の下にオレンジ色のアンダーラインが引かれている日です。

デポジット料金は、一人分9,000円。料理コースの料金の全額です(写真は2人分で予約する場合の例なので18,000円と表示されています)。

「料理の分だけ先にいただいて、当日は飲み物代だけをいただくようにしました。そのほうがわかりやすいし、やっぱり料理には相当なコストがかかってますから」

と、田中さんはいいます。
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もちろん、仮にNo Showになっても、料理の分の料金だけでも徴収できれば、食材はムダになってしまうかも知れませんが、営業上の損害は防げるというわけです。

では、実際に効果はあらわれたのでしょうか。
田中さんと、シェフを務めた吉野勝二さんに訊いてみました。

summer supperがデポジット決済を設定していたのは、8月後半から9月の閉店までのおよそ20日間。その間に、12組28人のデポジット予約を受け付けたということです。

「デポジット予約にしてから、No Showはまったくありませんでしたよ」

と田中さん。吉野さんも、

「ドタキャンがなくなって、全員ちゃんと来られてましたね」

と口を揃えます。

事前にキャンセルの連絡が入るというケースはあったそうですが「デポジットのうち3,000円をキャンセル料としていただきました」とのことです。

こうしたデポジット予約を開始して、お客さまの反響はどうだったのでしょうか。事前に予約金が必要なレストランって、それほど多くないわけで。お客さまの側の抵抗感のようなものは感じられなかったでしょうか。

「それは全然なかったと思いますよ。むしろ『飲み物代を払うだけで済むから楽』っていうふうにおっしゃる方が多かったぐらいですね」(田中さん)
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「デポジットをやっているということだけで好印象を持ってくださる方が多かったような気がしますね。ある人が、お店の感想をFacebookに投稿してたんですけど、それを見るとほんとに好意的なんですよね」(吉野さん)

その投稿の一部を紹介すると、こんなぐあい。
今が旬な、クリエイティブな世代が繰り出す店のコンセプトやディレクションもクールで(中略)ウェブ予約でデポジット制にして昨今のドタキャン問題もサラリと解決しちゃったり、とにかく軽やかで柔軟なのが印象的。
いわゆる「ドタキャン問題」が世間を賑わしているなか、心ある消費者のみなさんには、飲食店の抱える苦悩が十分に伝わっているわけで。そのぶん、デポジット予約に対して好意的な人が多いと考えていいのかもしれません。

とはいえ、デポジット予約を実施している飲食店は、日本中を見渡しても、まだそれほど多くはないのが現状です。

「みんな使ったらいいと思いますよ。というか、なぜ使わないのかがよくわからない(笑)」(田中さん)

「ヨーロッパの飲食店では、ある意味でデポジット予約がスタンダードなんですよね。ほとんどのレストランが予約なしには入れないですから、自然にデポジット制が普及していったんじゃないかと思います」(吉野さん)

ということは、インバウンド対策としてもデポジット予約は効果があるといえそうです。

2020年の東京オリンピック開催に合わせて、日本の飲食店に外国人旅行者が押し寄せると予想されています。
そのとき、飲食店を予約する際に「デポジットがあるのが普通」な外国人旅行者のためにも、デポジット予約をはじめておくとよいのかも知れません。

「それに、キャンセル防止という意味でもデポジット予約をはじめておいたほうが安全ですよね。間違いなくドタキャンが減りますから。これはもう、絶対におすすめです」

と、田中さん。

期間限定レストラン・summer supperは好評のうちに幕を閉じましたが、今後もしまた同じようなレストランを開くとしたら「今度は、オープンのときからデポジット予約をはじめておきたいですね」というのでした。
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(おわり)


レポート:マーケティング・コミュニケーション部 こばやし